我が家のトイレは前記事「古家セルフリノベ計画」でも触れていたとおり、3つある。
3つともそれぞれ汚れており、水漏れや排水詰まりなどの問題を抱えた救いようのないトイレである。
タ~さんには大腸の持病があり、トイレ滞在時間は普通の人より長い。
そんな我が家にとってはトイレは大切な空間なので、色々とこだわりたいところだったが、時間と予算に限りがあり妥協しながらのリノベとなった。
30万円で購入した古家の記念すべき最初の施工、我が家のトイレリノベの記録をご覧いただきたい。
まずはトイレのビフォー写真を見ていただこう。
美しい写真ではないので、深呼吸してからご覧いただければと思う。
~我が家のトイレのリノベ計画~
※タ~さんが電気工事士なので電気関係も自分たちで施工しているが、資格が必要な施工もあるのでご注意を。
①天井
トイレ自体は雨漏りしていなかったのだが、台所の雨漏りの影響か、トイレ自体がジメジメしていたからか、天井に雨染みが見られた。
そのため、トイレの天井の石膏ボードは撤去し、石膏ボードを張りなおすことにした。
天井の施工前の写真が残っていなかったのが悔やまれる。
天井に断熱材をいれ、石膏ボードを貼ったあと、ビス穴や継ぎ目をパテ埋め→削るを2度ほど繰り返す。
今回は仕上げがクロスではなく塗装なのでそこまで神経質にパテ埋めしていない。
この段階で、照明の位置が決まっていると配線しておけるのであとが楽。
我が家の場合は、まだ全体像が見えていないままトイレの照明を決めることになったので、あとでちょっと後悔することになった。
リノベ前に全体像をしっかりイメージしておくことは大切である。
②壁(ペンキ塗装)
トイレの壁は腰壁になっていて、上部分は化粧合板、下部分はコンクリート打ちとなっていた。
コンクリートの腰壁がなければ、トイレの壁はカビや汚れで大変な事になっていたはず。助かった。
天井と上の部分の化粧合板は同時に同じ白い水性塗料で塗ることにした。
塗装は私もできるので、ここは私も頑張った。
下地塗料を塗り、白の塗料で2度塗り。
天井の塗装は首が痛くなるが、壁も一緒に塗ってしまえるので養生は楽だった。
白は無難すぎてつまらないかとも思ったが、やはり無難に白にしておいてよかった。
正確には「リリーホワイト」という少しだけ黄色味のある優し気な白。清潔感があり、明るく見え、何色にも合う、万能な色である。
足元には撤去途中のトイレがあり、足場は悪く作業しにくかったが、ペンキを落としても全然困らないという気楽な状況で塗装ができた。
腰壁部分はブルーグレーの水性塗料を塗った。
本当はもっと暗い色にしたかったのだが、近所のホームセンターにちょうど良い色が無かったのだ。
塗料に関しては、ネットで購入することもできるし、複数の塗料を混ぜて自分好みに調色するスタイルも選べる。
だが我が家は、買い足しやタッチアップがいつでも出来るように、近所のホームセンターで購入できるもので賄うことにしていた。
家中をリノベ中なので、せっかく塗装した部分も別の工事の影響で剥げたり汚れたりすることが予想できる。そのため、簡単に塗料を買い足せることは重要だった。気軽にタッチアップできると分かっているので、気持ちよくリノベを進めていける。
調色ができるようになって一人前の塗装屋と呼ばれると聞く。それくらい素人に調色は難しい。私には二度と同じ色を作れない自信がある。ということで、調色も選択肢としては無しだ。
結果的にトイレのドアは取り付け時に傷が入って塗装が剥げてしまい、タッチアップが必要になったが、簡単に修正できたおかげで穏やかな気持ちで過ごせた。
トイレのドアは外して腰壁と同じブルーグレーで塗装。
センスが無い自覚があるので、色味をできるだけ統一して無難にまとまって見えるように工夫することにした。
③トイレ便器交換(3つ→2つ/和式→洋式)
これが一番大変だった。おそらく。
私はほとんど見ているだけだったので申し訳なかったのだが。
まず古い便器を撤去する。
ほぼハンマーで手作業で壊したそうな。和式トイレ①の2段部分になっているところはハンマードリルの力も借りたそうだ。
そういえば大きな音がしてる日があった気がする。私は他の部屋で別の作業をしていたので、気が付いたらトイレはなくなっていて驚いた記憶しかない。
褒めるつもりで、「すごいね~早かったね~!」と言ったら、タ~さんに「簡単に言うけど、大変だったんだよ?」と軽く怒られた。反省。
奥の2つのトイレを繋げて1つのトイレに変更している。(上の右の写真参照)
和式トイレ①だったところは2段になっていたので上の段を取り壊し、ぽっかり穴が開いた状態に。
排水の穴だけ残して木枠で下地を作っている。
腰壁の下の部分も木枠で下地を作り、そこに石膏ボードで壁を作成した。
平らにはなっていないが、同じブルーグレーのペンキを塗ると目立たなくなった・・・と思う。
塗装する前の写真を撮り忘れたので、あとで完成の写真で確認して頂ければ。
こちらも和式トイレだったので大き目の穴が開いた。
同じく木で床を作成。
洋式トイレだった部分はもうトイレとして利用しないので排水の穴を完全にふさぐ処理をした。
間仕切りの壁があった腰壁部分は、木材で覆って、こちらも同じブルーグレーのペンキで塗装。
これも塗装前の写真を撮り忘れていた。たくさん撮ったつもりが、意外に抜けている。
ちなみに3つの個室トイレを2つにするにあたって、和式トイレ②のドアは壁に作り替えている。
これは塗装前の写真が残っていた。この壁は白のペンキで塗装した。
本当はこの後に床の仕上げが入るのだが、それは後で出てくるのでいったん省略する。
やっと便器取付けである。
トイレに手洗い用の洗面スペースがあるので、手洗い無しのトイレにすることに。
便器は2つともTOTOを使用し、1つはウォシュレット付き便座、もう1つはウォームレットのみの便座にした。
このあたりの製品の詳細や選び方の基準などは、また別の記事でいつか・・・
④床
床はタイル貼りからクッションフロアへ変更した。
タイルの床や壁は目地に汚れが残りそうで、寒々しいイメージがある。個人の好みだが、私はあまり好きではない。
我が家の場合は、もともとのトイレが相当に汚かったので、その面影を完全に消し去りたかったというのもある。
トイレの床に排水があったので、もともとは水を流して掃除できる仕様だったのだろう。
掃除好きな人からすると有難い仕様だろうが、掃除嫌いの私にとっては不要である。
クッションフロアを貼るにあたって、タイルの目地を消しフラットな状態にする必要があった。
土足OKのかなり分厚いタイプのクッションフロアを使用すれば多少の凸凹は拾わないかも?との事だったが、分厚いクッションフロアの施工は難易度も価格も上がるので、今回は安価なクッションフロアを採用。
目地はセメントで埋めてからクッションフロアを貼ることにする。
ここに至るまでに色々とハプニングがあり、予定していた時期より進捗が遅れていた。たーさんも私もやさぐれていた。
トイレが使用できない環境というのは人から余裕を奪い去っていくのだ。
という投げやりな気持ちで施工しているので色んな作業が雑である。
そして実際に少し凸凹は残っている。クッションフロアの上からでも分かるレベルだ。でも悔いはない。本当にあの時は追い詰められていたから・・・
とはいえ、奥の洋式トイレだった箇所はセメントではどうにもならなかった。
排水をふさいでいる部分の凸凹が大きく、セメントでキレイに埋めることは出来なかった。
投げやりな私たちだったが、さすがにこれは無視できず、奥の個室のみレベラーで修正することになった。レベラーとは、床の基礎をフラットに仕上げてくれる便利なモルタルである。
本当は全体の床にレベラーを使用するべきだったのだろうが、少しだけ価格が高かったのと、枠を作ったり養生するのが面倒で、、要するに費用と手間をケチってしまったのだ。
あっという間に、こんなにキレイにツルツルフラットな床が出来上がった。
レベラー凄すぎる。
最初から手間暇や費用をケチらず、レベラーを使えば良かった。
「急がば回れ」とはこういうことなのか、と実感しつつも、奥の個室以外の床は手直しせずそのままでいくあたりが我が家である。
何やら散らかっている写真しか撮っておらず、お恥ずかしいのだが、こうして無事にクッションフロアは施工された。
黒っぽい色のクッションフロアを探したのだが、意外にもシンプルに黒いクッションフロアはあまり無く探すのに苦労した。
大理石風だったり、可愛いタイル風の模様が入っていたりするものが多い。
シンプルに無難なデザインを目指していたので、出来るだけ模様は入っていないのが希望だった。
色を黒にしたのは、私が掃除嫌いだからだ。
私は綺麗好きでは無いのだけれど、トイレや洗面所に毛が落ちているのが大嫌いである。
とはいえ、毎日何回も床の掃除をするのは絶対無理。
ということで、黒い床にしてしまえば、落ちた毛が目立たなくていいのでは?と思った次第。
綺麗好きではないので、見えなければそれで良いのである。
実際に黒いクッションフロアにしてみた結果、今のところとても良い。
トイレットペーパーの切れ端などが落ちている時はとても目立つが、そんなにしょっちゅう落ちるものでもないし、落ちていれば拾って捨てるだけなので問題無い。
黒い床、オススメである。綺麗好きではない場合に限るが。
ちなみに巾木は黒のソフト巾木を使用した。何度も言うが、使用色を増やしたくないので。
⑤手洗い場
ここはそんなに書くこともない。
古い洗面台は小さくて汚れていたので撤去し、新しく流し台を購入し設置した。
とりあえず時間もお金も無かったので、ステンレス製の屋外で使うような簡易流し台を購入し、設置しただけだ。水栓や排水部品込みで7-8千円ほどだったと思う。
時間とお金に余裕が出来たら新しい洗面台を作ろう、この流し台は外で使用すれば良い、と思っていたのだが、今もこの流し台を使用しているし、特に不満も無いし、交換する気も無い。
洗面台の前に、とりあえずコンセントは作ってもらった。
ここにコンセントがあると何かと便利だし、いつかは立派な洗面台に交換する日が来るかもしれない・・・し、来ないかもしれない。
⑥電気関係(照明と換気扇)
換気扇は古いものを撤去後、新しいのを付けただけ。
照明は天井を更新したので、自由に作り直すことができた。
電気工事が専門なので、この辺は余裕である。
・・・と思いきや、自宅の照明デザインをじっくり考えることは今まで無かったので、難しかった。
よく考えたらお客様の家の場合は施主の意向を聞きながらアドバイスするレベルなので、ゼロから考えるのとはワケが違う。
まず照明の色は、暖色か白色か調色タイプか考える。
調色タイプはデザイン的には融通が利いて助かるが、費用がかかる。
一般的に落ち着く照明は暖色とされており、集中したい場所は白色が良いとされている。
トイレの場合はスッキリした清潔感を重視するなら白色だろうが、多くの場合は落ち着く色として暖色が勧められるのではないだろうか?
つまり、トイレであれば暖色でも白色でもどっちでも有りということだ。・・・困る。
悩んだ結果、我が家のトイレは床や壁が寒色系の色味なので、少しでも温かみをプラスするために暖色の照明をチョイスした。
あとは、照明の種類と、人感センサー付きにするか否かだ。
ダウンライト好きなたーさんの意向で、廊下はダウンライトにすることに。
そのかわり、個室内は私の好みでペンダントライトにさせてもらった。
センサーについては、私は断然センサー付きを推していたのだが、センサー付きのダウンライトは高い・・・・
そのため、ダウンライトはスイッチ式にして、個室のペンダントライトのみをセンサー付きにすることに。
のちのち、やっぱり全てセンサー付きにするべきだったと激しく後悔することになる。
まぁ、お金を出せばセンサー付きに今からでも変えられるのだが、、、、面倒である。そしてお金も無い。
そもそもダウンライトにこだわるのが悪かったのだ。
ダウンライトではなく、普通の電球にしておけばセンサー付きでも値段は抑えられたのになぁ。と思いながらも、ダウンライトはたーさんの好みでもあり、何といっても施工は全て有資格者であるたーさん頼みなので文句は言うまい。・・・と言いつつ、ここにしっかり書いてしまったが。
なぜ私がセンサー付き照明を推すかというと・・・
トイレや洗面所は帰宅して最初に向かう場所であったり、夜中や早朝に向かう場所だったりする。
手が汚れていたり、周りが暗かったりすることが多いので、玄関と廊下とトイレと洗面所だけでもセンサー付きの照明にするのはオススメだ。
センサー付きにしておけば、切り忘れの心配も無いし、汚れた手でスイッチに触れる必要もない。
来客時もとても親切かつ便利な仕様である。
いつか入り口部分もセンサー付きに変更することを目論んではいるが、しばらくはこのままだろう。デザインとしてはとても気に入っている。
トイレ完成!!
幾つか後悔や反省はあるものの、トイレは無事に完成した。
トイレが使えない生活は本当に不便だった。
そしてトイレが快適に使える生活は本当に幸せである。
2つの個室があるので、夫婦で同時に駆け込むこともできるし、来客時には男性用と女性用で分けることもできる。
いずれは備品を置く棚も欲しいなぁと思っているが、まぁいつかそのうち。
トイレの個室のドアの上の空間が広すぎるのも少し気になっているが、猫達が楽しそうに遊んでいるので今のところこのままで。
以上とても長くなったが、書いていて改めて快適なトイレへの感謝が深まった。
今後も大事に活用しようと思う。
最後に、私のお気に入りのトイレショットを。
うん。安定の可愛さである。