猫のエサ問題-何を選ぶ?

ペットも大切な家族なので「餌」ではなく「ご飯」というのがふさわしいだろう。

確かに猫に声を掛けるときも「ほらエサだよ~」とは言わない。

無意識であれ「ご飯だよ~」と言うはずだ。

とはいえ、ここではあえて「エサ」と言わせてもらおう。

「ご飯」と呼んでしまうと手作りの猫用フードをイメージする方もおられるかもしれない。

手作りご飯にも興味があるのだが、今回はお店で買ってくるキャットフートについて触れているので、あえての「エサ」呼びをご容赦頂きたい。

 

タ~
キャットフードなんてどれも同じなんだから、安いので良いんじゃない?

タ~さんのように考えて適当にエサを買ってくる人もいるのではないか?

私もそう思っていた。

ところが、テトとツキに出会い、その概念は一変する。

チ~
可愛い我が子には栄養があって美味しいものを食べさせたい!!
親心の誕生である。
猫は人間の約5倍のスピードで年を取ると言われている。
単純計算だが、猫の1回の食事は人間に換算すると5回分の食事に該当するということだ。
食べれる量が限られているのだから、少しでも美味しいと思って食べてもらいたい。
私だって、どうせ食べるなら美味しいご飯が食べたい。
そして、人間と同じく、食べるもので身体は作られる。
良いものを食べてさえいれば全ての病気から守られるわけではないのは百も承知だ。
しかし、悪いものばかり食べていたら病気になる確率は間違いなく上がるだろう。
したがって、エサにある程度の投資をすることは、猫の寿命を延ばすだけでなく、病院代の節約にも繋がるはずだ。
しかも子猫の時代は特に体の基盤を作り上げる大切な時期。
キャットフードなら何でもOKなんて、とんでもない話だ。
とはいえ、ホームセンターやペットショップのキャットフードコーナーに行くと、その種類の多さに圧倒される。
動物病院やインターネットでしか買えないキャットフードもある。
ネットや本で情報収集しても、様々な情報が出てきて混乱する。
国産が良い、外国産が良い、穀物はNG、少しは穀物も食べさせた方が良い、ウェットフードが良い、ドライフードが良い・・・・
などなど、まるっきり正反対に思える情報もある。
どの視点で良い悪いを判断するかによっても違うし、ペットにかけられるお金の基準も人それぞれだろう。
今は良いとされていることが、来年には変わっているかもしれない。
良かれと思って選んだエサが病気に繋がるかもしれず、その逆もしかりだ。
人間の子育ては猫以上の重責なのだろうが、日々色んな決定と選択を迫られ、しかもその答え合わせは数年後、数10年後なのだ。
気が遠くなる話だ・・・・
情報を収集しだすと、不安は高まり、お金と時間がいくらあっても足りないように感じたので、私はある程度調べて匙を投げた。
出来るだけ良い選択をしてあげたいとは思うが、完璧は無理だ。
お金にも限度がある。
とはいえ、適当にエサを買ってくるのは嫌だし、毎度悩むのも面倒。
そこで幾つかの我が家なりの基準を設けて、エサを選ぶことにした。
同じように猫のエサ問題で悩まれる飼い主さまの何らかの参考になれば幸いである。

①価格と買いやすさ

やはり一番気になるのはお値段である。
あまりにも高いエサは買い続けることができない。
食事は毎日のことなので、時々とびっきりの良いものを食べさせるよりも、毎日良いものを食べ続けることが大事だろう。
そして時々高級なエサをあげて猫サマの舌が肥えてしまったら困る。
そこで我が家の経済状況を考慮し、1キロ1000円前後のエサを探すことにした。
買いやすさも重要なポイントである。
我が家は田舎なので、大きなペットショップも動物病院もない。
インターネットで簡単に購入できるもの、かつ、エサを買い忘れて切らしてしまった時や災害時などには近所のホームセンターでも購入できるものであれば尚良い。
我が家の場合は価格と買いやすさを条件に加えただけで、王道のロイヤルカナンやネットでよくおススメされている高級フードは除外されていく。
ツキ
アタシ、高級なご飯を食べてみたいです
チ~
ごめんね~、もう少しお金持ちになったらエサ費用を見直したいと思います

②主要原材料

グレインフリーやグルテンフリーが良いと聞くが、実際どうなのだろう?
そもそも、グレインフリーとグルテンフリーの違いを皆さんご存知だろうか?
私はどちらも同じ意味で、英語とドイツ語とかの違いかな?と安易に思い込んでいた、お恥ずかしい・・・・
グルテンはアレルギーの原因となるたんぱく質を指していて、グルテンフリーのエサは小麦不使用を指すようだ。
グレインは小麦を含むトウモロコシなど穀物全般を指しているので、グレインフリーのエサは穀類不使用だということだ。
グレインフリーであれば、自動的にグルテンもフリーとなる。
猫の小麦アレルギーが心配なのであれば、グルテンフリーのエサであれば大丈夫ということだろう。
とはいえ、本当にグレインやグルテンは猫に悪影響を及ぼすのか?
問題無いとする意見も、NGだという意見も両方あり、そのどちらもそれなりに説得力があるように感じた。
とはいえ、グルテンフリーやグレインフリーのエサはお高いイメージがある。
今のところ、小麦でアレルギー症状は出ていないし、なんならテトもツキも小麦製品が大好きな傾向がある。
今のところ肉や魚は盗み食いしていないが、パンや麺は食べようとする。グルテン大好きに違いない。
食パンが大好きなので、うっかり置いておくとこうなる。
ということで、我が家はとりあえずグレインフリーやグルテンフリーには拘らないことにした。
他にもNGとされている添加物や粗悪な原材料についても、調べていくと怖くなるくらい色々ある。
こちらも無添加にこだわる必要性は感じなかったし、日持ちや味の事を考えてもある程度の添加物は必要だろう。
そもそも本当に猫に害が及ぶことが証明されている添加物は、ペットフード安全法で使用禁止となっているので安心できる。
そして我が家のエサ適正価格である1キロ1000円ほどのものを選んでいる限り、そこまで粗悪な原材料が紛れ込むこともなさそうだ。
とはいえ、では何を基準に選べばいいのか?となる。
猫は肉食動物であり、特に子猫の成長には動物性たんぱく質が欠かせない、というのは間違いない。
グレインフリーとまで拘らずとも、できるだけ上質な動物性たんぱく質を摂取させてあげたいと思う。
そこで我が家のマイルールとして、原材料の表示の順番をチェックしてエサを選ぶことにした。
人間の食べ物でも同じだが、原材料表示は配合量の多いものから順番に記載することになっている。
つまり原材料表示の一番最初に「穀類」「とうもろこし」などが挙げられていれば、肉や魚よりも穀類が多く使用されたエサという事になる。
上記の画像はキャットフードの段ボールに記載されていた原材料名の表示の一例である。
チキンが1番最初に記載されているのでこのキャットフードの原材料の中で1番多い割合でチキンが使用されていることになる。
2番目がチキンミールとなっており、鶏肉の粉末のことを指し、3番目のコーングルテンはトウモロコシのたんぱく質のことを指す。
つまりこのキャットフードの原材料のトップ1とトップ2は肉類で、トップ3に穀類が入ることになる。
4番目には小麦が入っているので、グルテンフリーでもグレインフリーでも無いが、穀類よりも肉類を多く使用したフードであると言っていいだろう。
もちろん具体的な配合比までは分からないので、肉類・魚類の総量と、様々な穀類の総量を対比させた時に確実に肉類・魚類の比率が高くなるかは分からない。
原材料の表示に関しては、例え0.001%のようなわずかな差であっても、少しでも配合比の多いものから書けばOKというルールである。そのため肉類が一番最初に挙げられているからといって安易に上質なエサであるとは判断できない。
とはいえ、意外にも原材料のトップに肉類や魚類が記載されているキャットフードは少ない。
1キロあたり500円程度のキャットフードであれば、まず間違いなく原材料の第一位はトウモロコシや小麦などの穀類だろう。
1キロあたり1000円前後のキャットフードであっても、意外に穀類が最初に記載されたものは多い。
我が家の近所のホームセンターでは、原材料第一位が肉類になっている子猫用のドライフードは3種類ほどしか見つけられなかった。
原材料名を一つ一つ吟味する時間は取れずとも、とりあえず原材料表記のトップ3を確認するくらいなら大した手間ではないだろう。
最小限の手間と労力で、少しでも上質な動物性たんぱく質が多く含まれたエサを選ぶ手段としては有効である。
テト
本当はボクは肉よりも魚の入ったご飯が好きなんだけどなぁ
タ~
うんうん。テトくんはホタテ味とか大好きだよね
チ~
大人用は魚多めのフードも多いんだけど、子猫用はチキン味しか見つけられなかったよ。子猫に必要な高たんぱくなエサに仕上げるにはチキンが一番コスパが良いんじゃないかな。魚味は大人の味ってことだね~

製造国

人間の食べ物であれば「外国産」より「国産」の方が安心感が高く需要もあるイメージだ。

猫の場合はどうなんだろうか?

「国産」のほうが安心で輸送費が安い分、良いエサが手に入るのでは?と思っていたし、実際に「国産」であることを売りにしたキャットフードも見られるのだが・・・

色々と調べてみると、アメリカやヨーロッパの方が猫をペットとして飼う文化が古いため、猫にとって良いエサの研究が進んでいるという一説に辿り着いた。

なるほど。一理ある。

法律の違いも考慮すべきだ。

日本ではペットの食べ物に関して人間の食品とは分けて考えられ、規定が設けられている。

アメリカではペットに関しても人間の食品と同じレベルの安全基準を定めている。

そういった事を考えても、キャットフードに関しては「外国製」=危ない、「国産」=安全、と安易に決めつけることはできないのではないか。

そもそも「外国製」「海外製」と一括りにしてしまうことが間違いなのだろう。どこの国なのか?も確認するべきである。

キャットフードでおススメされる外国製の製造国はアメリカやヨーロッパであることが多い。

上記の理由で、ペット先進国であるアメリカやヨーロッパやオーストラリアが製造国なのであれば、それはマイナス要素というよりプラス要素と捉えることが出来る。

もちろん、国産が悪いわけでは無いので誤解のないようにして頂きたい。

とはいえ、我が家の希望する価格で肉類が上位にくる子猫用のキャットフードは国産では見つけられなかったので、自然と我が家は海外産を選択することになった。

あと数年すれば、日本猫特有の特性や問題に特化した安心安全で高品質なキャットフードがお手頃価格で手に入る時代もくるのかもしれない。期待して待っていようと思う。

ツキ
アタシは製造国とかよく分かんないので、美味しくて沢山食べれれば満足です

ラインナップの豊富さ

1歳になるまでの子猫時代に関しては、子猫用のフードを選ぶ必要がある。

子猫用のフードは、だいたいどのメーカーも1種類しか出していないので、ラインナップの豊富さなんて関係ない。

問題は大人になってからである。

成猫用のキャットフードのラインナップは、家猫用、ダイエット用、シニア用、腎臓ケアや尿路結石予防用など様々だ。

歯磨き効果のあるエサもあると聞き、驚いた。

さらに味に関しても、チキン、ターキー、フィッシュなど選ぶ要素が一気に増える。

我が家の猫はまだ問題無いが、成長するにつれ腎臓や体形に問題を抱えてエサをチェンジする必要が出てくる可能性は、今後いくらでもあり得る。

ずっと同じエサを与え続けていると飽きて食べなくなるという可能性についても心配している。

テトとツキは好き嫌いはなく、与えられたエサは何でも食べてくれる良い子だ。

そんな2匹でも、一度だけエサを食べなくなったことがあった。

子猫時代に2匹そろって感染性の胃腸炎になってしまい、嘔吐を2日ほど繰り返した時期に食べていたエサは、病気が治ってからも食べてくれなかった。

食べて吐いてしまった嫌な記憶が残ってしまったのだろう。

別のエサに変えたら喜んで食べるようになったので、ホッとしたものだ。

このように、昨日までは食べていたエサを突然拒絶することがあるのだとしたら、いつでも別のエサにチェンジできるよう準備はしておくべきだろう。

そのたびに新しいメーカーのエサを検討して、購入販路や最安値をリサーチするのは面倒である。

できれば同じメーカーの別シリーズにチェンジするくらいの手間で済ませたい。

飼い主の怠慢が主な理由でお恥ずかしいのだが、豊富なラインナップを備えているメーカーのキャットフードを選ぶことも我が家のエサ選びの最後の条件として加えることにした。

テト
ボク、味の違いが分かるオトコなのです

結論(現時点での)

参考までに、我が家のキャットフード選びの条件を全てクリアした商品は「ピュリナワン」である。

ホームセンターやドラッグストアにも普通に売っているし、Amazonや楽天で買うと少しお得になるのも魅力的だ。

ネスレが販売しているが、原産国はオーストラリアとなっていて、原材料や栄養面にもこだわりが見られる。

子猫用は1種類しかないが、成猫用は「美味を求める猫用」「下部尿路の健康維持用」「グレインフリー」「メタボ対策用」など様々なラインナップが用意されている。

お味に関しても「チキン」系と「魚」系の2種類から選べるようになっている。

そして嬉しいのは、お試し用があること。

ピュリナワンの公式HPから無料お試しセットを申し込むことができる。

※「ピュリナワンについて」のページの下の方に無料お試しのリンクがある(2023年11月現在)

SNSなどでも定期的にプレゼント企画が実施されており、我が家も企画に応募して写真のお試しセットをもらうことができた。

せっかく買ったのに、猫様のお気に召さないとなると悲しいし勿体ない。

お試ししてから購入できるのは有難い。

近所のドラッグストアでもピュリナワンのお試し用の小袋が数百円で売られていたので、そちらも活用できそうだ。

そしてネットで購入すると自宅まで届けてもらえて、楽である。しかも、少しお得で嬉しい。

 


Amazonで買うと、Amazon限定の400g×11袋入りの箱で買うことができる。

普通に店舗で買う場合は500gずつ小袋に入っているので、Amazonバージョンは店舗バージョンよりも少量の小分けとなる。

ストックの管理もしやすく、便利だった。

さらに定期オトク便で購入すれば10%~15%安くなる。

定期便といっても、受け取る頻度を2週間から6カ月の幅のなかで選ぶことができるし、いつでもキャンセル可能なので定期オトク便制度は使うべき。

少しずつ値上がりしているので現時点での価格ではあるが、上記のAmazon限定の箱を10%オフになる定期便で購入した場合、1キロ当たりの価格は865円である。


楽天では3.4キロの大袋で購入することもできる。

ちなみに通常の店舗バージョンは500g×4袋の合計2キロで2000円前後になる。

3.4キロバージョンはネット限定とは書かれていないため、店舗でも取り扱いがあるのかもしれないが、私は今のところ店頭では見たことが無い。

こちらの3.4キロバージョンは小分けされておらず、ジッパーのついた外装で管理することになる。

新鮮さには欠けるが、その都度必要な量を取り出すことが出来るので私は気に入っている。

楽天で購入する場合は、ポイント還元の良い日やお店を選ぶことをお忘れなきよう。

普通に購入しても3.4キロが3280円なので、1キロ当たり965円。

さらにお買い物マラソンや10%ポイントバックなどを活用すると400~1000ポイントほど返ってくることもあるのでお買い得度が増す。

多頭飼いで消費ペースが速いのであれば、2キロ×6袋や、3.4キロ×2袋の大量買いで、さらにポイント還元率が上がるのでおススメだ。

 

今のところ、子猫用→避妊去勢した猫用→室内飼い用→美味を求める成猫用と、複数のラインナップを試してみたが、どの味も我が家の猫には好評だった。

特に、テトくんは「サーモン&ツナ」味が好きなようだ。

サンプルでもらったウェットフードの食いつきも、とても良かった。

 

こんな感じで、色々悩んで辿り着いた「ピュリナワン」だったが、周りの猫飼い友人に聞くと高確率でピュリナワンが選ばれていた。

安価なキャットフードを与えていたら尿路結石になってしまったので、ピュリナワンに切り替えその後は元気に暮らしているという話も聞いた。

動物病院やネットでお取り寄せするほどの最高級のキャットフードとは言えないが、飼い主に無理のない範囲で愛猫にできるだけ高品質なご飯を食べて頂くことを目指すのであれば、ピュリナワンは最適解なのではないか?

他に良いと思えるキャットフードが見つかれば試してみるつもりだが、我が家は今後はしばらくピュリナワンにお世話になる予定だ。

最後に、ご飯を食べて満足げな子猫時代のテト氏の可愛い写真を置いておく。

こんな幸せそうな顔が毎日見れるのであれば、ご飯問題に取り組んだ価値があるというものだ。

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