前記事でのテトとの出会いから2週間ほど経ち、すっかり我が家の一員となったテト氏。
子猫がいる生活に戸惑いながらも慣れてきたころに、ふと脳裏によぎるのは・・・・
テトのほかに、茶白の男の子と女の子が合計4匹いた。
テト以上に目ヤニがひどい子や、発育の悪い子もいたので心配だった。
保護主を紹介してくれた友人に尋ねると、やはり目ヤニは悪化しておりボロボロ具合は進行している様子。
里親希望の人も見には来るが、ボロボロ具合に怖気づいて帰ってしまっているとのこと。
我が子が可愛すぎて、親戚まとめてみんな好きになっちゃう親バカと、産後ハイ(産んでないが)のような妙なテンションのあれである。
毎日何度も子猫の話をする私を見かねたタ~さんが許可を出してくれた。
ボロボロ子猫を拾ったら・・・まずする事
①病院に連れていく
できれば、病院にすぐに連れて行くのが一番安心である。
②汚れを落とす
よく汚い猫を拾ったのでシャンプーする、という話を聞くが、子猫に関しては要注意だ。
獣医さんに聞いたところ、「子猫にお風呂はNG!」と言われた。
風邪をひいて体力が落ちている状態の子猫にお風呂は危険だそうだ。
猫用シャンプーも、生後2か月で使えるものは売られていなかった。
薬品など猫にとって有害物質で体が汚れている場合は、リスクがあってもシャンプーして汚れをまず落とすべきだろうが、ただの糞尿や土汚れであればシャンプーするよりもホットタオルなどで拭き取ってあげる方が安全だろう。
我が家の場合は、顔には目ヤニや鼻水、手足には土と糞尿がこびりついており、カピカピに固まっていた。
臭いもするし明らかに不衛生なのでお風呂に入れたい衝動に駆られたが、グッとこらえてホットタオルや猫用の体を拭くウェットシートで拭き取ることにした。
一度では落ちなかったが、2-3日かけてこまめに何度も拭くことで、汚れは落ちていった。
③食事を与える
人間用の牛乳が子猫にNGなのは、さすがに周知されているだろう。
子猫用のミルクがペットコーナーには売られているが、うちの子は5匹とも興味を示さなかった。
子猫といえばミルク!というわけでもなさそうだ。
子猫といっても、生後何週間経っているかも重要なポイントだ。
病院では、生後1か月半以降は子猫用のカリカリ(固形フード)をふやかして食べさせることをお勧めされた。
熱湯でふやかすと、すぐに柔らかくなるが、大事な栄養が失われてしまう。
ぬるま湯で30分以上かけてふやかすのが最善だそうだ。
ふやかす事で水分も摂れて一石二鳥。
しかもウェットフードより経済的でお財布にも優しいチョイスだ。
カリカリのほうがウェットフードよりも栄養豊富なので、子猫のうちからカリカリを食べる子に育てていくと良いよ、と病院でおススメされた。
そのおかげで、我が家は1歳半になる今でもカリカリ大好きっ子である。
④排泄チェック
生まれたての子猫は自力で排泄できず、母猫にお尻を舐めて刺激を与えてもらう必要がある。
だいたい生後3~4週間で一人でトイレが可能になるようだ。
拾った子猫が生後1か月前後である場合は、自力で排泄できる状態か判断するために最初のトイレを見守る必要がある。
それだけでなく、尿や便の状態から健康状態を知ることもできるので要チェックだ。
外で暮らしていた猫であれば、ミミズやカエルなどを介してお腹に寄生虫がいる可能性もあるので注意が必要となる。
病院に連れていく際に、便も持参するなら便検査をしてもらえる。
我が家の場合は、外暮らしとはいえ母猫は保護主さんから食事をもらえていたので、ミミズやカエルなどを食す過酷な環境ではなかったようだ。
便検査も問題なく、安心した。
健康状態だけでなく、トイレを見守ることで子猫の性格なども見えてくるので面白い。
外で生活してきた猫にとって、猫トイレは未知との遭遇だ。
我が家のニャンズは意外にすんなり受け入れてくれてビックリしたが、個体差がある。
紙砂を食べてしまう子や、トイレがすぐに覚えられない子もいるので慣れてくるまでは要観察だ。
ボロボロ子猫の猫風邪治療
まず、ぱっと見て分かる通り、目ヤニがひどい。
目があかないくらいだ。
4匹とも結膜炎と診断され、チューブの軟膏を処方された。
目の薬といえば点眼液のイメージだったが、子猫の場合は軟膏のほうが楽だった。
指に米粒ほどの軟膏を出し、子猫の目を少しめくって、目の内側にチョンと軟膏をおくイメージだ。
あとは猫が瞬きをして勝手に目の全体に薬を広げてくれる。
4匹の子猫に1日4-5回の塗布を繰り返すのは地味に手間のかかる作業ではあったが、みるみるうちに薬が効いて可愛くなっていく子猫を見られて幸せだった。
ビフォーアフターの経過はこんな感じだ。
同じ猫とは思えない。
治療せずに放っておくと失明してしまう危険もあるそうだ。
見た目の問題だけではないので、元気になって本当に良かった。
目ヤニだけではなく、鼻水もひどかった。
この症状には抗生物質の粉薬が処方された。
体重に応じて薬量が変わるため、4匹分それぞれの薬を1日3回ご飯に混ぜて食べさせる必要があった。
1匹だけの子猫なら問題無いのだが、4匹同時なので大変だ。
ご飯を食べるスピードも4匹まちまちで、数口食べて飽きてしまう子もいれば、他の子のご飯まで奪おうとする貪欲な子もいる。
結局、カリカリに混ぜるのは諦め、少量の子猫用ちゅ~るに粉薬を混ぜて、食事の前の前菜として食べて頂くことにした。
3日ほど抗生剤を飲ませ、1週間様子を見て、完治していなければまた3日ほど投薬。
これを2回ほど繰り返して、ようやく完治となった。
結膜炎も治ったと思ってもぶり返すので、油断できない。
子猫の風邪は命取りになることも多いので、早めに根気よく治療する必要がある。
ちなみにテトも結膜炎と猫風邪の症状は出ていた。
テトのビフォーアフターはこんな感じだ。
目がショボショボしているが、茶白4兄妹に比べると全体的にキレイだ。
症状も軽く、再発もしなかった。
外猫から家猫になるまでの期間が3週間ほど違うだけなのだが、症状の深刻さも完治までのスピードも倍くらい違う。
ボロボロ子猫にとって1日も早く保護する事がいかに重要なのか、よく分かる。
テトも含めた5匹の子猫のお世話は、正直大変ではあった。
テトと茶白4兄妹の治療開始のタイミングが異なったため、一足早く完治したテトを隔離しておく必要もあった。
茶白4兄妹の完治のタイミングもそれぞれ異なったので、一時期は5匹を3か所に分けて隔離していた。