一人っ子か、兄妹を迎えるか、猫を飼う人は一度は考えたことのある問題ではなかろうか・・・
最初から兄妹猫や親子猫で迎え入れることが決定している場合もあるだろう。
でも我が家のように、まず1匹飼ってみて、慣れてきたころに追加で家族を増やすかどうか悩む人も多いのでは?
猫と飼い主にとって何が幸せかは、ケースバイケースなので正解は分からない。
とはいえ重要な決定になってくるので、真剣に考えて答えを出したいところである。
一人っ子と多頭っ子のメリットデメリット、性格による向き不向きなど、考える材料になりそうな要素をまとめてみた。
1匹か2匹か3匹か・・・・我が家の場合
前記事のとおり、我が家では最初に迎えたキジ白長男テトに加えて、茶白4兄妹も一時的に迎えることになった。
体調が回復次第、茶白4兄妹には里親を募集し、新しいおうちへ送り出すつもりだった。
とはいえ、私の中でうっすらと考えていることがあった。
一匹飼い・多頭飼い・・・メリットデメリット
飼い主との関係性 | |
一匹飼い | 一人っ子の猫にとっては飼い主が全て。飼い主べったりになりがち。甘えん坊に育つ可能性大。飼い主も一転集中で全力で愛情と時間とお金を注ぐことができる。
帰宅時にお迎えに来たりなど、飼い主の帰りを喜んでくれる傾向が強い。 デメリットとしては、飼い主に依存しやすくなる危険がある。 分離不安症などになる可能性もある。留守番の多い家では特に注意が必要。 飼い主側もたった1人の愛猫に依存しすぎて、生活に支障をきたしたり、いつか来る別れを思って鬱々とした気持ちになる危険がある。 飼い主しか遊んでくれる相手がいないため、遊びたい盛りの子猫時代は特に、飼い主がゆっくり時間を取って遊んであげる必要がある。 |
多頭飼い | 猫同士でも遊べるため、飼い主との距離は少し遠くなる傾向にある。
猫同士で過ごすことで、噛むことや爪を出すことのマナーを学ぶことができる。その結果、飼い主を噛んだり引っかいたりすることは減る。 猫同士で遊んでストレス解消してくれるので、人間はエサと愛情をもらう存在と認識してくれる。おもちゃで遊んであげることは必須ではあるが、一人っ子の場合より少ない時間で満足してくれる。 デメリットとして、猫の飼い主への依存度が減り、すこし寂しい思いをする可能性がある。例えば、飼い主帰宅時の反応が薄かったりする。 飼い主側としても、飼っている猫全てに等しく愛情と時間を注げるわけでは無いので、申し訳なく思う事もある。 飼い主の愛情が分散してしまうので、猫が愛情不足で不満を感じる危険性もある。 |
猫の健康 | |
一匹飼い | 「健康管理」という面では圧倒的に一匹飼いのほうが管理しやすい。
トイレの異常や、食欲の低下や飲んでいる水の量など、一人っ子であれば些細な変化にも目ざとく気が付ける。 体調不良時の対応も(安静にさせたり、エサを変えたりなど)一人っ子であれば楽ちんだ。 一人っ子であることが、ストレスになるのか、気楽でストレスフリーになるのかは個体差があるので一概には言えない。 留守番の少ない家であれば、常に飼い主を独り占めできる環境は猫にとって理想的かもしれない。 一人っ子の場合、運動量が少なくなってしまう危険があるので、その場合は飼い主が運動させる必要が出てくるだろう。 |
多頭飼い | 下痢や嘔吐の痕跡があっても、どの子が体調不良なのか見極め困難な時がある。
個々がエサや水をどれだけ摂取しているかも、多頭飼いであれば正確に把握することはできない。 猫の体調不良のサインを見逃すことのないよう、注意する必要がある。さらに1匹でも病気になれば、隔離したり、エサを分けたりなど1匹飼い以上の配慮が求められる。 さらに、途中から猫が増える場合、家の中に感染症を持ち込んでしまうリスクもある。猫エイズや白血病などの感染症の有無は事前に確認しておくべき。 多頭飼いのメリットとして、猫同士で自分では届かない背中や顔回りもペロペロし合うので、常にピカピカふさふさの毛並みをキープできる。 他にも、人間は一人暮らしだと食生活が荒れがちになるというアレと同じ原理が猫にも働くようだ。 猫も一匹だと気分が乗らなければエサを残したり水を飲まない、ということが起こりえる。ところが多頭飼いだと競うように何でも食べてくれ、水も誰かが飲んでいるのを見て釣られて飲んでいたりする。 これは我が家だけかもしれないが、多頭っ子のほうが危険行為が多い気がする。遊んでいるうちにハイになって、あり得ないところに登ったり、走り回って落ちたりしている。多頭っ子のほうが、事故にあう危険は高いかも? |
健康管理という面だけ考えると、多頭飼いにはデメリットしかない。
とはいえ、明らかな体調不良であれば、いつもと様子が違うはずなので多頭飼いであっても一目瞭然だろう。
そこまで神経質になる必要はないかもしれないが、多頭飼いであればイザという時に隔離して看病できるように準備しておくと良いだろう。
費用(ランニングコスト) | |
一匹飼い | 基本的に一人っ子の方が費用はかからないはずである。
エサやトイレ砂などの消耗品は一人っ子の方が確実に少ない。 ワクチンや去勢や避妊費用、ノミダニ駆除薬などの出費も一人っ子は最小限で済むといえる。 ペット保険に入るとしても、1匹毎なので一人っ子は最安値だ。 一人っ子だからといって溺愛しすぎて、おもちゃやオヤツを貢ぎまくる危険はあるが、それは幸せな出費なので問題無いだろう。 |
多頭飼い | 消耗品や諸経費は頭数が増えれば増えるほど費用はかさむ。
おもちゃやゲージなどの猫グッズにかかる費用は、意外に頭数にあまり左右されないのかな?とも思う。 トイレの猫砂も、1頭→2頭になったからといって、単純に倍になっているわけでは無さそうだ。 結局、ペット保険や病院代など猫の健康にかける費用が一番大きな出費になるのだろう。 猫風邪や胃腸炎などの感染症などが家庭内で蔓延してしまうと、相当つらい出費となること間違いなしだ。 |
こうして考えみると、1匹か2匹か3匹か、くらいのレベルであれば、ランニングコストはそこまで変わらない気がする。
結局のところ、大きな病気やケガなどイレギュラーな事態があるか、ないか、にかかっている。
多頭飼いで仲良く元気に暮らしてもらう事により、ストレスが減り運動量も増えて健康に長生きできるのかもしれない。
逆に多頭飼いゆえに感染症が蔓延してしまったり、不仲でストレスが増えたりで、病院代がかさむかもしれない。
一匹飼いで、エサやトイレにこだわって、健康管理をばっちりする事で、病院代を節約しコストダウンできるかもしれない。
人間と同じで、こればっかりは予測不能だ。
安心するために手厚いペット保険に加入するとしたら、多頭飼いより一匹飼いのほうがお安く済むのは間違いないだろう。
多頭飼いに向かない猫・多頭飼いが向いてる猫
多頭飼いに向かない猫がいる。
まずは病気関連だ。
猫白血病や猫エイズなど、猫同士で感染してしまう病気を持っている場合は注意が必要だ。
もちろん、ウイルス検査が陽性だったとしても発症するかは分からない。
案外、健康なはずの子よりも長生きする可能性もある。
とはいえ、ウイルス検査陽性のキャリア持ちの子と、陰性の健康な子を一緒に飼うと、感染のリスクは高い。
先住猫がいて、あとから2匹目を迎える場合は特に、双方のウイルス検査の結果を確認することをおススメする。
他には、神経質で攻撃的であったり、なわばり意識の高い猫も多頭飼いには向かないだろう。
テトもそうだが、飼い主の愛情を独り占めしたがる傾向の強い子も一人っ子の方が幸せかもしれない。
テトの場合は、独占欲よりも寂しがりのほうが強かったので、結果的には多頭飼いで良かったと思っている。
寂しがりで猫同士で甘えられる性格の猫にとっては多頭飼いのほうが幸せだろう。
特に我が家のようにお留守番時間が長くなる家だと、寂しがりやの猫にとっては一人は辛いはずだ。
もちろん多頭飼いの場合は、猫同士の相性が良いことは確認する必要がある。
我が家のように、兄妹や親子など血縁関係であれば相性が良い可能性が高い。
子猫時代は兄弟で仲が良かったのに、大人になってから不仲になったというケースも聞くので絶対とは言えないのがつらいところだが・・・
我が家の場合は1年半経った今も、テトとツキは仲良しだ。
2匹で寄り添っている姿には本当に癒されるし、勝手に2匹で遊んでくれているので飼い主は楽させてもらっている。
血のつながりがあるから自動的に相性が良いかというと、そうでもなさそうだった。
またこれは別の機会に・・・
とりあえず、我が家はテトとツキの二匹体制でやっていくことに決まったのだ。
テトが飼い主を独り占めしたがる傾向がある猫なので、これ以上の増員は予定にない。
右手と左手で同時に撫でられる2匹が我が家にとってのベストだと思っている。